台風の襲来が多い沖縄では、その強烈な風雨から建物を守るために鉄筋コンクリート造の建物が多いです。しかし、最近、沖縄県内でも木造住宅が増えていることをご存じでしょうか。
増えている沖縄県内の木造住宅
構造別戸数の推移
全体に占める鉄筋コンクリート構造の割合は8割を超えているが、平成27年度以降は木造の戸数が増加傾向にあり、令和元年度ではこの年に新設された住宅の13.5%が木造である。
※出典:沖縄県
木造住宅のメリット
木造住宅は、鉄筋コンクリート造住宅と比較すると断熱性・吸湿性に差があるとされています。木材は、コンクリートや鉄骨と比べ熱伝導率が低い性質を持ちます。熱伝導率とは、文字通り「熱の伝わりやすさ」のこと。熱伝導率が低いということは、室内の気温が外気温に影響されにくいことを意味します。つまり、沖縄の暑い夏であっても、室内はその暑さに影響されにくく快適な空間を維持することができます。また、高い吸湿性によって、湿気の多い季節には空気中の水分を吸収することで室内の温度を下げる効果があります。今年の梅雨は、、、長いですね。外はジメジメとしていても、木造住宅なら室内の湿度を下げ快適な空間で過ごすことができます。つまり、木造住宅は暑くジメジメとした沖縄には適した構造なのです。沖縄に木造住宅が増加するのも納得です。
木造住宅は、鉄筋コンクリート住宅と比べると断熱性と吸湿性に優れています。
熱帯地方の住宅はの多くは木造。暑い地域に木造住宅が多いのは、木材の断熱性と吸湿性をうまく活かした合理的な工夫なのです。
木造住宅の外壁塗装
そして気になるのは、木造住宅の外壁塗装。強い紫外線や風雨から私たちの生活を守る外壁や屋根ですから、当然経年劣化は避けられません。では、どのタイミングで外壁塗装を検討すれば良いのでしょうか。
築10年が経過していること
多くの木造住宅は、「サイディング」と呼ばれる仕上げ板を張り合わせて外壁としています。「張り合わせる」ということは、張り合わせた板同士の境目には隙間ができることになりますが、そこに雨水が侵入してしまうと木材の腐食の原因になってしまいます。その隙間を埋める役割を持つのが「コーキング」です。聞き慣れない言葉ではありますが、実はコーキングは私たちにとってとても身近なものです。窓枠やバスタブと壁の境目にゴムのような手触りのものがあると思います。そうそれが、コーキングです。コーキングの寿命はおよそ10年と言われています。10年が経ち劣化によるヒビ割れが発生してしまうと、雨水の侵入を許し木材の腐食に繋がる恐れがあります。ご自宅の築年数が10年を超えているのであれば、良く日の当たる窓枠のコーキングを観察してみましょう。ゴム部分の変形や反り、ヒビ割れはありませんか?これらが確認されたのなら、それは外壁塗装の合図です。
古くなったコーキングを剥がし、新しく塗り替えているところ。
コーキングの異常を放っておくとどうなるか
築年数が10年を超え、本来なら外壁塗装を検討しなければならないのに、放っておくとどうなってしまうのでしょうか。サイディング(仕上げ板)の内側では雨水の侵入がますます進み、木材の腐食が拡大してしまいます。しかも、その進行はサイディングにジャマされ目に見えません。気づいたときにはすでに遅し。コーキングの塗り替えだけでは済まない状態となり、サイディング(仕上げ板)を全て取り替えなければならない事態を引き起こしてしまいます。そうなってしまうと、費用がかさんでしまうことは言うまでもありません。
異常が起こる前に点検を依頼し外壁の状態を診断してもらうことが、
その後の費用面を考慮してもベストです。
今回の施工(恩納村 Y様邸)
ご自分でコーキングの補修をしていたという施主様ですが、一人での作業となると重労働となるし、届かない箇所もあるということでご依頼を受けました。これから施工が始まります!梅雨にも負けず、頑張ります!