今回は、軒天の塗装です。
前回までの窓枠塗装と階段塗装に続いてのご依頼でした。
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軒天(のきてん)とは
軒天とは、「建物から伸びている、屋根の裏側のこと」です。「建物から伸びている」とは、屋根の一部でありながら建物の外壁から突き出しているという意味で、これを「軒」と呼び、その軒の天井ということで「軒天(のきてん)」と呼ばれているのです。身近な部分で表すと、玄関の屋外側、雨よけのための天井部分です。前回までの階段、窓枠に続き今回は同物件の玄関軒天の塗装です。
軒天で起こりがちなトラブルとは
玄関先の軒天は、雨や紫外線から守る役割がありますが、同時に地表から上空へ昇ろうとする湿気にフタをする形にもなり、湿気が溜まりやすく、しかも見上げない限り視界には入らないためトラブルに気づきにくい箇所でもあります。しかし、気づかずに放っておいたままだと、美観の損ないや雨漏り、カビ発生の原因となるだけでなく、これが進行してしまうと建物の内部から劣化が広がってしまう可能性もあります。それでは、軒天に起こりがちなトラブルはどのようなものがあるのでしょうか。
1.シミの発生
雨漏りが発生している証拠です。放置するとカビの温床となり、軒天だけでなく建物全体に広がってしまう可能性があります。
2.軒天材の剥がれ
軒天材に塗布されている塗料の寿命が予測されます。雨や湿気の侵入により建物内部の劣化が進行してしまう可能性があります。
3.カビや藻の付着
湿気のたまりやすい箇所であることから、カビや藻が発生する可能性もあります。雨漏りが発生する可能性があります。
施工開始
今回、ご依頼を頂いたのはこちらの軒天です。
カビや藻類の付着は確認されませんでしたが、全体的に白っぽく色あせてしまい塗料の剥がれが目立ちます。塗料の寿命です。新しい塗料を塗布して、蘇らせましょう!
1.ケレン作業
施工の開始は何と言ってもケレンがけから。ケレンとは英語の「clean(クリーン)」が訛って生まれた言葉とも言われています。文字通り、塗布前の下地に付着している旧塗料や細かいチリを、サンダーを使用してきれいに落とします。塗布前の重要な作業のひとつで、これを怠ると、せっかくの新しい塗料の効果が薄れ、少しでも旧塗料やチリが残ったままだとポロポロと崩れてしまう原因になってしまいます。
2.塗布(1回目)
ケレン作業できれいになったら、新しい塗料の塗布です。今回使用したのは、「キシラデコール」。長い間、木材保護塗料として活用されている信頼性のある塗料です。抜群の保護性能と仕上がりの美しさに定評があります。
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2.塗布(2回目)
1回目に塗ったキシラデコールをより木材に浸透させ、耐久性や美観をアップさせるために2度塗りを行います。
完工
これで完工です!全体的に白っぽく、塗料の剥がれが見られた施工前とは違い、重厚感、高級感のある色に仕上げることができました。木目が更に強調されたのもいいですね。良い仕上がりだと思います。これでしばらく(およそ3年~5年)は、雨風や紫外線によるトラブルも防ぐことができます。
雨風、紫外線から
私たちの生活を守る、建物。
しかし、その雨風、紫外線が
建物にとっての脅威となります。